『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』【本要約】

本要約

突然ですがみなさんは「美意識」って持ってますか?

キレイなものには思わず関心を寄せてしまいますよね~

美しい景色や美しい絵、美しい音楽。そして、男女問わず美しいひともまた人々の耳目を惹きつけます。

そんな「美しさ」を評価し、意識するために必要なのが「美意識」です

一見、無関係なこの「美意識」「ビジネス」の関係を説明したのが、今回ご紹介する

『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』

です。

最初は私も両者のつながりがよくわかりませんでしたが、読み終わってみると、これからのビジネスには美意識が必須である理由がよくわかりました。

それでは、早速その内容を見ていきましょう!

はじめに~美意識の重要性とそれを裏付ける実例~

皆さんは英国のロイヤルカレッジオブアート(RCA)という学校をご存知ですか?

同校は、世界で唯一修士号・博士号を授与できる美術系大学院大学です。

そんなRCAは近年とあることで話題となっています。

それは、「グローバル企業の幹部トレーニング」を実施しているということです。

実は今、この事例に限らず、世界の様々なグローバル企業で、美術や芸術を通した「美意識」の教育がトレンドとなっているのです。

では、なぜこのようなトレンドが生まれたのでしょうか?
それを筆者の山口周さんは次の三つの理由から説明しています。

理由1・論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつある。

大企業における幹部候補生の教育といえば、MBAを想像する方も多いかと思います。

MBAとは、経営学修士に授けられる学位で、海外ではいわゆるビジネススクール、日本では大学院がこれを授与しています

このMBAは、取得の過程で経営における論理的・理性的な情報処理のスキルを養うことができるため、大企業が幹部候補生を教育するために重用している背景がありました。

しかし、現在ではこのMBAなどを通して得られるその論理的・理性的な情報処理のスキル価値が減退しているのです。

筆者はその理由を次の二つだとしてきます。

①情報処理スキルのコモデティ化
②社会問題の複雑化

長らく、論理的な情報処理のスキルがビジネスパーソンにとって重要であることが語られてきました。

しかし、そのようなビジネスマン教育が広がっていったこと、情報処理のスキルはコモディティ化してしまっていました。

さらに、現代の社会問題はVUCA(ブーカ)と呼ばれるように、複雑さを極めています。

このような時代において、いたずらに論理的であろうとすることは得策とは言えません

むしろ、個別の事象に合わせて、柔軟に、常識にとらわれない判断力が、国際的な社会問題に立ち向かう、一流企業の経営者に求められているのです。

理由2、世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かっている。

 

心理学者のマズローは、人間の欲求は最低レベルの「生存の欲求」から始まり、最終的には、「自己実現の欲求」となることを提唱しました。

この考え方を裏付けるように、近代から続く生活水準の向上は、人々を「自己実現的な消費」へと向かわせているのです。

すべての消費ビジネスがファッション化しているということで、経営者はその要求に応え得るような美的価値観を養うことが必要なのです。

理由3 システムの変化にルールの制定が追い付いつかない状況が発生している

 

現代の様に急速に変化する市場では、「法律の整備が追い付かない」ということが多く発生します。

明文化された法律のみを重視する実定法主義では、結果として大きく倫理を踏み外す恐れがあり非常に危険です。

これを象徴的に表しているのが旧ライブドアや一連のDeNAの不祥事です。

合法だから何をやってもいいんだという姿勢ではなく、何が社会や人々にとって良い事なのか、という視点が経営者には必ず必要になります。

そして、このような倫理観や意思決定における「正しさ」の根本になるのが、「美意識」ということなのです。

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 様々地球規模の問題の発生や生き方の多様化など、社会の複雑さを増しています。

そのような時代において、「美意識」がいかに重要なのかを本書はわかりやすく解説してくれています。

今回取り上げられなかった、具体例や「美意識の鍛え方」が本書にはたくさん書かれています。

気になった方は是非ご一読ください!!

それでは!

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